2020.07.01

有利なのはFC東京とC大阪。
王者・横浜FMにとって過密日程は仇となる

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 昨季3位の鹿島アントラーズにしても、中4日以上と中3日以下との勝ち点差は-0.10ではあるものの、中3日以下での勝ち点1.78は、昨季J1の16クラブの中では、FC東京、C大阪、サンフレッチェ広島に次ぐ4番目の成績。しかも、昨季の総試合数55は、全18クラブの中で最多であり、中3日以下の試合にしても、浦和レッズの26試合に次ぐ23試合をこなしている。シーズンを通じて厳しい日程をこなしながらも戦力をうまく使いこなし、ACLでベスト8、ルヴァンカップでベスト4、天皇杯で2位、J1で3位と安定して上位進出を果たしたことは評価に値する。

 ただし、単純に中4日以上と中3日以下との勝ち点差だけで言えば、最も"過密日程巧者"ぶりを見せているのは、昨季ふた桁順位に終わった3クラブ、12位の清水エスパルス、14位の浦和、15位のサガン鳥栖である。いずれも中3日以下の試合では、中4日以上の試合に比べ、0.6前後も多くの勝ち点を稼いでいる。

 もちろん、そもそも中4日以上の試合での勝ち点が低いだけ、とも言える。しかし、今季の過密日程を考えると、この差は見逃せない。特に浦和は、中3日以下での26試合を含め、53試合を昨季1シーズンでこなしており、過密日程慣れしているという側面もあるはず。逆境が意外な追い風になる可能性はあるだろう。

 さらには今季昇格組のひとつ、横浜FCも中3日以下の試合数が9試合と少なかったとはいえ、J2王者の柏レイソルをも上回る勝ち点2.11を稼いでいる。昇格1年目で苦戦が予想されるシーズンではあるものの、過酷な条件がむしろ番狂わせを起こすチャンスになるかもしれない。

 およそ5カ月半で33試合を詰め込む超過密スケジュール。横浜FMは連覇に黄信号、FC東京をはじめとする昨季上位勢には逆転のチャンスあり、といったところである。

(つづく)

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