2020.06.09

チームの顔・中村憲剛は該当しない。
Jリーグのホームグロウン制度って何?

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 つまり、中村に限らず、Jクラブのアカデミーに所属した経歴がなく、学校の部活や、いわゆる町クラブでプレーしたあと、大学を経由してJクラブ入りした選手は、その時点でいかなるクラブのHG選手にもなり得ないということだ。

 同じルーキーであっても、高卒ルーキーはまだ育成の最終段階にあるが、大卒ルーキーはすでに育成段階を終えた選手。HG制度のうえでは、両者は明確に区別されているのである。

 さて、冒頭にも記したように、今季J1全体で160人、1クラブ平均では約8.8人のHG選手が登録された。HG選手の条件を考えると、一朝一夕に増やせないことは明らかなのだから、その根本となる発想は、すでにHG制度導入以前から各クラブに浸透していたということだろう。

 実際、HG選手160人のキャリアをまとめてみると、そのことがよくわかる(注:Jリーグ発表による各選手の所属歴をもとに集計した)。

◆アカデミー出身=119人
【内訳】
・小中高を通じて所属=29人
・中高を通じて所属=62人
・高校時代のみ所属=24人
・中学時代のみ所属=4人

◆アカデミー出身大学経由=19人
【内訳】
・小中高を通じて所属=4人
・中高を通じて所属=7人
・高校時代のみ所属=2人
・中学時代のみ所属 =6人

◆高卒後トップチームに3年間所属=22人
【内訳】
・高体連出身=18人
・クラブユース出身=4人

 全HG選手のうち、自前のアカデミー出身の選手が119人と、全体の7割超を占める。そのうち中学時代(ジュニアユース)のみ所属した選手は4人しかいないのだから、残る115人は自前のユースチームからトップチームに昇格した選手ということになる。