チームの顔・中村憲剛は該当しない。Jリーグのホームグロウン制度って何? (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 Jリーグが定めるHG制度では、J1各クラブに2人以上のHG選手の登録を義務づけており、それに満たなかった場合、不足した人数分、プロA契約の登録選手枠(25人。AFCチャンピオンズリーグ出場クラブは27人)が減らされることになっている。

 つまり、HG制度とは、各クラブが責任を持って選手の育成に取り組むことを促すものであり、HG選手の出身地に縛りはない。HGの意味するところは、「地元育ち」というより、「自クラブ育ち」である。

 この制度の注目すべき点は、「育成期間」を「21歳の誕生日を迎える年度まで」としていることだ。

 たとえば、今や川崎フロンターレの"顔"とも言うべき、中村憲剛。今年40歳になる中村は、川崎ひと筋で18年目を迎えた生え抜きであり、これぞHG選手のように思える。

 しかし、中央大卒の中村が川崎入りしたのは、「23歳の誕生日を迎える年度から」。すなわち、「21歳の誕生日を迎える年度まで」の育成期間には川崎に所属しておらず、HG選手には当たらない。

川崎フロンターレの「顔」でありながら、ホームグロウン選手に当たらない中村憲剛川崎フロンターレの「顔」でありながら、ホームグロウン選手に当たらない中村憲剛

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