「ホームグロウン卒業生」で編成。最も強そうなJクラブはどこだ (6ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Kyodo News

 しかし、これらのJ1クラブとは別に、絶対触れておきたい"隠れ最強チーム"がある。それが東京ヴェルディだ。

 現在、J2の東京Vは、HG制度の対象外。HG選手の保有義務はもちろんない。だが、J1クラブでプレーするHG卒業生は数多く、前記の4クラブをもしのぐチームが組めるほどだ。

 欲を言えば、もう少しFWらしいFWがいれば言うことなしだが、それでもヴェルディ出身らしいテクニカルな選手が多く、面白いサッカーを展開してくれそうだ。

 今後、HG選手の登録義務が段階的に拡大していくなかで、いずれは登録義務だけでなく、出場義務が加えられる可能性もあるだろう。

 しかしながら、育成の成果は、必ずしも自クラブで挙げるものとは限らない。自分たちのアカデミーで育った選手が他クラブに移り、環境を変えて活躍する。そんな選手が増えることは決して悪いことではない。

 だとすれば、自クラブに登録されたHG選手だけで育成の成否を判断するのではなく、他クラブに所属するHG有資格者を加えた評価方法があってもいいのではないだろうか。そうすることで、勝敗だけでは見えてこない、育成型クラブの存在意義もきっと高まるはずである。

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