大久保嘉人、38歳。気持ちは落ちない。「走れる、うん、大丈夫」 (3ページ目)

  • 佐野美樹●取材・文 text by Sano Miki
  • photo by ©TOKYO VERDY


「一度は得点王が獲りたい」と思っていた大久保に、攻撃的なチームの象徴とも言える川崎フロンターレからオファーが届いたのは、31歳の年となる2013年を目前とした年末だった。

 一般的には30歳ぐらいが、選手生活を送るうえでのターニングポイントと周知されているが、大久保にはずっと持論があった。

「選手としてのピークは、考えたことがなかったですね。いつ来るかとかも全然、考えてなくて。ホントにサッカーが合えば、監督と合えば、いくつになっても自分はやれると思ってやっていました」

 すると大久保は、川崎に移籍して1年目でいきなりJ1リーグ得点王となり、まさにそれを体現した。

「フロンターレであの年、僕は26点獲ったけど、もしあの時自分が40歳でも、たぶん得点王を獲っていると思いますね。それだけマッチしていたから。本当に、チームやチームの戦術、監督と合うか合わないかは、めちゃくちゃ大きいんだなって感じました」

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