常識外れの超人フッキ伝説。JFAやビッグクラブの誘いを次々に断って... (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

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 実はこの時、すでにパリ・サンジェルマンへの移籍の準備が整っていたのだ。だが、契約一歩手前のところで、フッキはまたも考えを変え、結局は昔から憧れていたポルトへと移籍した。

 誰もがフッキは東京Vからポルトに移籍したと思っているだろう。当時、世界中のメディアもそう伝えている。しかし、UEFAに残されている文章では、その間になぜかウルグアイのチームが入っている。CAレンティスタスという小さなチームで、公式には彼はここからポルトに移籍したことになっている。

 もちろん、フッキはこのチームで1秒たりともプレーしていないし、たぶん足を踏み入れたことさえないだろう。この問題については、UEFAだけでなく、FIFAまでも巻き込んで調査が行なわれたが、結局、フッキも代理人も処罰されることはなかった。ただし、全容は明確にされていない。

 ポルトに移籍したフッキは、当初こそ馴染めずにいたものの、しだいに活躍の場を得て、2009年にはブラジル代表にも選ばれた。彼はその後セレソンで48試合に出場し、11ゴールを決めているが、実はブラジル以外の代表チームに入るチャンスもあったことを、後に彼自身が明かしている。ポルトガル代表、そして日本代表だ。

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