群雄割拠の時代へ。Jベスト11に最も多くのクラブから選出された年は? (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Hiroki Watanabe/Getty Images

 2009年には初めてベスト11から外国人選手がいなくなり、2012年から2017年までの6年間は、3枠すべてが埋まったシーズンは一度もなし。2013年には史上2度目の外国人選手ゼロとなった(Q4の答え=×)。

 だが、よく言えば「群雄割拠」、悪く言えば「どんぐりの背比べ」だった状況に変化が見え始めたのは、2017年である。

 2017年は、初優勝を遂げた川崎から最多の4人(DF車屋紳太郎、DFエウシーニョ、MF中村憲剛、FW小林悠)がベスト11に選出。続く2018年には、連覇の川崎から史上最多タイとなる7人(GKチョン・ソンリョン、DF谷口彰悟、DF車屋紳太郎、DFエウシーニョ、MF中村憲剛、MF大島僚太、MF家長昭博)が選ばれた。


昨季、優勝した横浜F・マリノスを上回る6人の選手がベスト11に選出されたFC東京昨季、優勝した横浜F・マリノスを上回る6人の選手がベスト11に選出されたFC東京 そして2019年は、最後までハイレベルな優勝争いを繰り広げた横浜FMとFC東京の2クラブで、ベスト11のうち10人を占めたのである。

 加えて言えば、2019年は2位のFC東京から、優勝した横浜FMの4人を上回る6人が選ばれている。

 実のところ、優勝できなかったクラブから、最も多くの選手がベスト11に選ばれること自体は珍しいことではない。過去27シーズンで8回もあり、優勝クラブとそれ以外のクラブが最多タイだったシーズンも含めれば、半分以上の14回にのぼる。

 なかには2007年のように、鹿島が優勝したにもかかわらず、ベスト11の内訳は、2位の浦和から5人、3位のG大阪から3人、5位の川崎から2人、鹿島からは1人という逆転現象まであったほどだ。

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