Jリーグ得点王に輝きながら、ベスト11に選ばれなかった選手とは? (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Katsuro Okazawa/AFLO

 ちなみに、最多7人には及ばないものの、"4ポジション完全制覇"を成し遂げた例は、2011年の名古屋グランパス(GK楢崎正剛、DF田中マルクス闘莉王、MF藤本淳吾、FWジョシュア・ケネディ)と、2012年の広島(GK西川周作、DF水本裕貴、MF高萩洋次郎、MF青山敏弘、FW佐藤寿人)がある。

 また、この年はV川崎の闘将、柱谷哲二がMFで選ばれているが、柱谷は前年の1993年にはDFとして選出されている。異なるポジションでのベスト11選出は他に、森島寛晃(セレッソ大阪)が1995年にFWで、2000年にMFで選ばれているだけだ。これもまた、史上2人しかいない快挙である(Q2の答え=柱谷哲二、森島寛晃)。

 V川崎が人気、実力とも絶頂期にあった1994年だが、このシーズン、意外な躍進を見せたのが、"湘南の暴れん坊"だった。

 Jリーグ昇格1年目の平塚は、ファーストステージこそブービーの11位に終わったが、セカンドステージでは一気に2位へ躍進。大胆な攻撃姿勢で旋風を巻き起こし、いきなり2人をベスト11へ送り込んだ(Q3の答え=ベルマーレ平塚)。

 逆に、そのあおりを喰らったのが、得点王を獲得したオッツェこと、フランク・オルデネビッツ(ジェフユナイテッド市原)である。30得点を記録しながら、チーム成績(ファーストステージ=6位、セカンドステージ=9位)も影響してか、ベスト11から漏れている。

 歴代得点王のなかで、そのシーズンのベスト11で選外となったのは、他に2016年のピーター・ウタカ(広島)がいるだけだ(Q4の答え=○)。

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