Jリーグ得点王に輝きながら、ベスト11に選ばれなかった選手とは? (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Katsuro Okazawa/AFLO


ヴェルディ川崎が王者となったJリーグ初年度。ベスト11の顔触れはバランスがよかったヴェルディ川崎が王者となったJリーグ初年度。ベスト11の顔触れはバランスがよかった セカンドステージ王者にして、チャンピオンシップも制し、初代Jリーグ王者となったV川崎から最多の4人。チャンピオンシップでは敗れたものの、ファーストステージ王者となった鹿島から3人。両ステージとも3位の横浜Mからも同じく3人。ファーストステージで4位、セカンドステージで2位の清水から1人。

 順位に応じたクラブ別の人数配分は収まりがよく、日本人選手のほとんどが同年の"ドーハの悲劇"に立ち会った日本代表選手。全体のバランスといい、顔ぶれの納得感といい、初代ベスト11にふさわしい。

 ところが、翌1994年になると、セカンドステージ優勝からJリーグ連覇を果たしたV川崎――他を圧倒するスター軍団の独壇場となった。

◆1994年のベスト11
【GK】菊池新吉(V川崎)
【DF】ペレイラ(V川崎)、井原正己(横浜M)、名塚善寛(ベルマーレ平塚)
【MF】ラモス瑠偉、ビスマルク、柱谷哲二、北澤豪(以上、V川崎)、ベッチーニョ(ベルマーレ平塚)
【FW】武田修宏(V川崎)、高木琢也(サンフレッチェ広島)

 ベスト11のうち、V川崎勢が実に7人。これは、2002年のジュビロ磐田、2018年の川崎フロンターレと並ぶ、1シーズン最多タイの記録である(Q1の答え=1994年のヴェルディ川崎、2002年のジュビロ磐田、2018年の川崎フロンターレ)。

 ただし、最多7人が選ばれた3例のうち、GK、DF、MF、FWと4つのポジションすべてで選ばれたのは、V川崎だけの"快挙"だ。

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