コロナで活動停止の高校サッカーの工夫。アプリを活用して再開を待つ (3ページ目)

  • 松尾祐希●取材・文 text by Matsuo Yuki
  • photo by Matsuo Yuki

 プレミアリーグEASTの流通経済大柏高校(千葉県)も3月中に一度は自主練習を再開したものの、緊急事態宣言を受けて再び活動を停止。同WESTの東福岡高校(福岡県)は4月8日に全体練習再開を決めていたが、5月6日まで全活動を停止する処置を取った。

 多くのチームが、状況を見ながら活動を再開できるタイミングを待っている。栃木県の矢板中央高校に話を聞くと、再開の際は、選手の健康状態把握にも最大限に気を配り、毎日の体温測定を義務付けたうえで、今後の活動を行なっていく方針とのこと。

 トレーニングができないなかで、新たな取り組みを始めたチームもある。ゴールデンウイーク明けまで活動を自粛している千葉県の市立船橋高校では、健康管理アプリを今季から導入。選手のコンディション管理を目的に新型コロナウイルスが蔓延する前の2月から取り入れていたが、思わぬ形で効果を発揮する結果となった。

 このアプリの特徴は、全選手がスマートフォンからデータを入力し、全スタッフがPCなどからチェック可能な仕組みにある。記載項目は多岐にわたり、コンディション管理では体温、起床時間、心拍数、ケガの詳細など10項目。食事管理では朝・昼・夜の食事、補食の記録や競技に合った栄養素の目安を把握できる。いずれも記録したデータのグラフ化に対応しており、摂取したエネルギーや栄養素までアプリだけで管理が可能だ。

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