佐藤寿人は「何とかしてくれる」。そのゴールは仲間を勇気づけた (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

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 数年後、その言葉を当時は広島ビッグアーチと呼ばれていた場所で思い出すことになった。サンフレッチェ広島がJ1初優勝を決めた2012年である。

 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のあとを受け、森保一監督が就任した当初、広島を優勝候補に挙げる人は皆無だった。

 無理もない。それまでの広島は、一度もタイトルを手にしたこともなければ、指揮官としては初采配となる森保監督も未知数。前任者が築いたサッカーを継承するとはいえ、懐疑的な目を向ける人のほうが多かった。

「2012年の時は、自分が本当にフィニッシャーとしてやっていかなければという責任感が強かったと思います」

 のちに佐藤が振り返ってくれた言葉だ。

 監督が変わったチームが勢いに乗るには、スタートダッシュが重要になる。だからこそ、佐藤は自らの得点で、結果で、チームを牽引した。

 浦和レッズとの開幕戦で決勝点を挙げた佐藤は、第3節から3試合連続でゴールを決めてチームを連勝へと導く。

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