セクシーフットボールの野洲。楠神順平が自らのスーパープレーを語る (5ページ目)

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

「中学時代は自分の基礎というか、サッカー観ができた時期でした。相手にビビらないでプレーすること。相手の逆を取ることなど、今の僕のベースは中学の3年間でできたと思います。セゾンに入ってなかったら、全然違うプレースタイルになっていたんじゃないですかね」

 楠神は「中学時代の多感な時期に、(セゾン監督の)岩谷(篤人)さんのサッカーとチームメイトに出会えたのはよかったですね。セゾン組は今でも仲いいですし」と、懐かしそうに振り返る。

 ちなみに最近、動画サイトに上がっている、当時の高校選手権の映像を見たという。

「ケンがめっちゃうまいなというのと、タカシ(乾)がめっちゃ走ってるなと思いました。ケンとニッチョ(キャプテン金本のあだ名)のところがうまかったんやなあと思いますね。僕はサイドで待っていて、ボールが来たら行くぞって感じで、あんまり走ってなかったですね(笑)」

 高校3年間のいちばんの思い出は? そう聞くと、即答した。

「やっぱり、決勝戦の最後にアキラ(瀧川陽)が点を取ったところですね。僕はあの一連のプレーに、まったく関わっていないですけど(笑)。タカシがヒールをした時点で、点が入りそうやなとは思ったんですよ。選手権に出るまでは、滋賀県予選で負けて悔しい思いをしていたので、うれしかったのはほんまに最後だけでした」

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る