J1デビュー外国人で誰がブレイクするか。移籍金を基準にズバッと診断 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 これに大分トリニータ、柏レイソル、横浜FCを含めた計8チームは、現有戦力もしくは他のJ1チームからの獲得で新助っ人の補強を賄っている。DAZNマネーによってバブルの様相を呈している近年Jリーグではあるが、今シーズンはこれまでの傾向から一転し、派手な動きが少ない静かな移籍市場に終始した。

 そんななか、未知数の新外国人選手を積極的に獲得したのが、鹿島アントラーズと清水エスパルスの2チームだ。

 昨シーズン3位に終わった鹿島は、ザーゴ新監督の招聘のほか、DF陣に日本人即戦力を大量補強するなど、開幕前に最も派手に動いたチームと言える。その姿勢は外国人選手の補強にも表れ、レアンドロ(FC東京)、セルジーニョ(長春亜泰/中国)を放出した代わりに、初来日となるふたりのブラジル人選手を完全移籍で獲得している。

 まず、インテルナシオナル(ブラジル)から推定約1億6800万円(122万ポンド)の移籍金で加入した23歳のファン・アラーノは、開幕戦のサンフレッチェ広島戦で右MFを務めたように、レアンドロの抜けた穴を埋める。日本のサッカーにフィットするまでには多少時間を要するだろうが、テクニックと創造性に優れたプレーには伸びしろを感じさせる。長い目で見れば、投資に見合った活躍が期待できそうだ。

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