神戸のフェルマーレンが語る
Jリーグの特徴。「いい驚きがたくさん」

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 世界のサッカーを見てもそうであるように、どのチームも"パーフェクト"という状態はありません。常に上を目指すことで、課題や修正点は出てきます。そのつど、それらに前向きに取り組み、改善していくことを繰り返しながら前に進んでいきたいし、それをよりスムーズに行なうために、チームとして継続的に結果を得ていくことも、大事になってくると思います。

 なかでも、昨年の課題としても残った"守備"についてですが、これは僕を含めた守備陣がプレー、判断を修正すべきところもあるとはいえ、大事なのは、チームとしての守備を改善することです。ボールを奪うことに対して、ピッチ上の11人が連動していたのかを見直す必要がありますし、局面において個々に与えられた役割を、それぞれが試合の展開のなかで見失わずにやり切れたのかも、明確にすべきだと思います。

 そのうえで、チームとして90分間、連動して、効果的にボールを奪い、攻撃につなげることができるようになれば、必然的に失点数は減っていくはずです。といっても、その意識を備えるのは、試合だけではありません。日々の練習からチームとして、"失点しない"ということへの意識を植えつけていく必要があると思っています」

 ところで、現役ベルギー代表にして、欧州の名門クラブでプレーしてきたフェルマーレンが、初めて戦ったJ1の舞台において、脅威を感じたFWはいたのだろうか。そんな質問を投げかけてみると、彼はこう答えた。

「J1で対戦したFWは、スピードを備えた選手が多く、守備面も献身的。加えて、テクニックもあるといった能力の高い選手、対峙するのが難しい選手がたくさんいました。日本人も、外国籍選手も、です。

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