2020.03.02

Jリーグ今季のトレンドを福田正博が考察。開幕戦から見えたものは?

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO

 こうした攻防は、切り替えの速いエキサイティングな試合展開を生むだけではなく、各クラブが切磋琢磨することになり、Jリーグのレベルをさらに押し上げることになるはずだ。

 開幕カードでもっともエキサイティングな試合になったのが、公式記録で両チーム合わせてシュート数が44本だった柏レイソルvsコンサドーレ札幌戦だ。結果は4−2で柏が勝利したが、こうした打ち合いの展開が、観る人を魅了した。

 柏が勝ち点3、横浜FCはヴィッセル神戸と引き分けて勝ち点1と、J2からの昇格組が勝ち点を手にしたことで、今季のJ1が面白くなる予感がしている。現実的に見れば横浜FCは残留を目指すシーズンになると思うが、柏はTOP4を狙う力があり、「J2から昇格したチーム」という見方をしたら対戦相手は痛い目に遭うはずだ。

 その柏に今季のJリーグを席巻しそうなFWがいる。それがケニア出身のオルンガだ。昨年から柏に在籍しているが、ネルシーニョ監督の下で1年間鍛えられたことで別格の存在になった。

 193cmと高さがあるのでモサッと動く印象を持つ人もいるかもしれないが、ピッチで実際に見ると非常にスピードがある。さらに、ボールも収まるのでポストプレーもできるし、ディシプリンもある。欧州のクラブに引き抜かれてしまうのではないかと、いまから心配になるほどだ。彼がシーズン終盤までチームに留まるようだと、2011年、J2から昇格したシーズンにJ1優勝を果たした再現は十分ありえる。