山口蛍は不満なシーズンを経て、今季は「賢く」戦う必要性も説く (2ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORT

 7連敗という事実もさることながら、(第28節の)サンフレッチェ広島戦のように、歯止めがきかなくなったように失点を重ねて、2-6で敗れるというような試合は、プロとしてあってはならないものだったと思っています。僕を含めた新加入選手は、"変化"を期待されて獲得してもらい、その期待に対して、結果で応える自分でいたいと思っていただけに、不甲斐なさしか残りませんでした」

 であればこそ、自身にとって、ヴィッセルでの2シーズン目の目標には、「1年を通した結果」を掲げている。コンスタントに結果を求められるチームになってこそ、本当の"強さ"を備えられると考えるからだ。

 そのために、継続と変化をキーワードに挙げる。

「昨年、シーズンの途中に(トルステン・)フィンク監督が就任して以降、やり方を変えずに続けてきたことが、終盤になってようやくチームの形として定着したと考えても、長丁場の戦いにおいて、安定してパフォーマンスを発揮するには、チームとしての軸が必要です。

 だからこそ、攻撃は守備のために、守備は攻撃のためにがんばることで、チームとして連動しながら、多くのチャンスを作り出すことや、状況や展開に応じて、臨機応変にポジションを変えてプレーすることは、続けていきたいと思っています。

 といっても、結果が物語っているとおり、終盤戦においても、すべての試合でそうしたサッカーを安定して発揮できたのかといえば、そうではありません。僕も含めて、個々のプレーの精度には波があったし、それがチームの戦いに影響した試合もあったと思います。

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