王者F・マリノスが敗れた理由。研究し尽くされて、次の一手は? (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by KYODO

 横浜FMはその後も攻め続け、合計19本のシュートを放ったものの、2点目は奪えなかった。結局、前半に2失点を浴びたことが重く響いた。相手に研究されたこともあるだろう。しかし、自陣でパスを引っかけられる回数が多く、本来の出来には程遠かった。 

 やはり疲労は見えた。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)を並行して戦う難しさ(2月19日のシドニーFC戦は4-0で勝利)は否定しがたいほどだった。足が重く、判断も鈍かった。

「(ACLの影響について)どう映ったかはわからないですけど、等しく疲れはあったと思います。でも、その言い訳は自分たちには必要ない。それを乗り越えていかなければならないので」(横浜FM・遠藤渓太)

 開幕戦で横浜FMは王者の苦しみを味わっている。そのプレーはすでに研究されているし、ACLは重荷だろう。しかし、逆境に打ち勝つことで、王者はさらに偉大になる。そのために、オナイウや水沼宏太のような新戦力も補強したはずだ。

 2月29日の第2節。横浜FMは、昨シーズン最後まで優勝を争ったFC東京と敵地で戦う。

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