遠藤保仁が望むスタイルの確立とは。10年先を考えたガンバの改革 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by Getty Images

 昨年もその結果を踏まえて守備的なサッカーを継承したが、前半戦から躓き、残留争いに陥った。光明が見えたのは、シーズン終盤だった。30節の湘南ベルマーレ戦で、ガンバはそれまでの鬱憤を晴らすような攻撃的なサッカーを見せ、勝ち切った。ラスト3試合は3連勝で終え、7位まで順位を上げた。その戦いをキッカケに、今年はより攻撃的な方向に舵を切ったわけだが、湘南戦からの遠藤のプレーは圧巻だった。

「湘南戦から攻撃的にいって、よくなった。(宇佐美)貴史の調子がだいぶ上がってきていたし、みんなの調子もよかったので、前で楽しくやれた。そういう攻撃的なサッカーをするのであれば自分は生きる。でも、守備的に戦うサッカーやったら自分は生きないと割り切っていた。

 試合に出る、出ないは監督が決めることだし、自分は出られなくても腐ることはなかった。『出たらやります』っていう気持ちはいつも持っていたし、紅白戦とかでスタメン組を負かして、『自分はこれだけできます』っていうのを見せないといけないと、いつも思っていました」

 昨年は、28試合に出場し、そのうち先発は20試合だった。今シーズン、ガンバが攻撃的に戦うのであれば出番が増えそうだが、遠藤自身はどう考えているのだろうか。

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