識者5人が「J1全順位」を予想。優勝に最も近いクラブはどこ? (11ページ目)

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 とはいえ、優勝するクラブはというと、ACLを掛け持ちしながらJ1を制したクラブが過去5シーズンで延べ3つもある(2ステージ制の2016年で年間勝ち点トップだった浦和を含む)。過去10シーズンまでサンプルを広げても、延べ4クラブあり、思ったほど低い確率ではない。

 ただし、その4クラブの前シーズン順位は1位か2位。つまり、過去の例に照らせば、今季ACL出場組のなかで優勝の可能性があるのは、横浜F・マリノスか、FC東京。そうでなければ、優勝はACLに出場しないクラブということになる。

 巻き返しを狙う川崎フロンターレ、鹿島アントラーズにとっては、ACL出場の負担がない今季は大きなチャンス。鹿島の屈辱的なACLプレーオフ敗退も、J1でのタイトル奪回を考えれば、むしろ幸いだったかもしれない。

 しかしながら、川崎、鹿島とも現在過渡期を迎えている印象で、巻き返しどころか、昨季以上に苦しいシーズンになる可能性もありそう。それを考えると、昨季終盤に完成された強さを見せつけた横浜FMが、やはり優勝候補の最有力か。

 穴候補なら、C大阪。目立った補強はないが、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督2年目でさらなる上積みが期待できそうだ。

 また過去、天皇杯優勝でACL出場の権利を手にしたクラブは、J1で大きく順位を落とすケースが目立つ。これに該当するのはヴィッセル神戸だが、神戸の場合は、夏に大型補強もありそうで安易に見限れない。

 いずれにしても、優勝候補は上位6位までに予想した6クラブ。ここから優勝クラブが生まれると見る。

 J2降格を含めた下位予想は、上位以上に難しい。どこが残留争いに巻き込まれても不思議はないが、そのなかでも昨季終盤に不安定な戦いが続き、しかも主力流出の穴を埋め切れていない湘南ベルマーレ、サガン鳥栖、清水エスパルスが最も苦しい戦いを強いられると予想した。

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