FC東京のAOLトリオは機能するのか。R・マドリードにヒントあり (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 最大の要因は、今シーズンから長谷川監督が着手している4-3-3の前線3人、アダイウトン(A)、ディエゴ・オリヴェイラ(O)、レアンドロ(L)のAOLトリオにあった。

「監督からは自由にやっていいと言われている」とは、この試合でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたレアンドロのコメント。だが、自由というよりも、単なる不規則の域を出ない段階にあるのが現状だ。

 まだシーズン前のキャンプ開始から間もない時期であるため当然ではあるが、そこが機能しないかぎり4-3-3は絵に描いた餅になりかねない。今シーズンのFC東京が試みる新戦術を機能させるための大きなポイントだ。

 そもそも3人のキャラクターを考えた場合、ボールを収めることが得意のディエゴ・オリヴェイラを中央に、スピードと突破力のあるアダイウトンを左サイドに配置するのが妥当だろう。

 しかし、ACLのプレーオフを含めたこれまでの試合では、基本的にはアダイウトンのスタートポジションを中央で固定。そのうえで、自由が与えられる3人は試合が始まると流動的に前線を動くため、どうしてもそれぞれが心地よくプレーできるポジションに立つことが増えてしまうのだ。

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