2020.02.12

横浜F・マリノスの未来は明るい。
トップと同じスタイルでユースが躍動

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 もちろん、横浜FMユースが日常的に活動しているクラブチームであるのに対し、高校選抜は、先の全国高校サッカー選手権大会が終了したあとに、各高校から選手が集められた、急造の選抜チームだという差はある。

 だが、その一方で、高校3年生がほとんどを占める高校選抜に対し、すでに新チームになっている横浜FMユースはすべて高校1、2年生。学年的に言えば、高校選抜のほうが"格上"である。

 それを考えれば、横浜FMユースが自らの実力を示す、価値ある勝利だったのは間違いないだろう。

 とはいえ、重要なのは試合結果ではない。勝敗以上に興味深かったのは、横浜FMユースの戦いぶり。それが、昨季J1を制したトップチームに通じるものだったからである。

 ピッチ上の選手たちが流動的にポジションを動かしながら、相手ディフェンスの間に立ってパスをつなぐ。テンポよくパスをつないで敵陣に攻め入り、もしボールを失っても、素早い攻守の切り替えですぐにボールを奪い返しにいく。そんな一連のプレーは、トップチームの戦いを見ているかのようだった。

 象徴的なのが、前半32分の先制ゴールである。

 GK寺門陸からパスを受けた右センターバックのDF木村恵風が、プレスに来た相手選手をうまくかわして縦にボールを持ち出すと、フリーで上がってきた右サイドバックのDF成田翔紀へパス。この時点で、右サイドでの数的優位を作り出した横浜FMユースは、成田から右サイドハーフのMF久保龍世へとつなぎ、最後は、ニアゾーンへ走り込んだトップ下のMF中村翼が久保からのパスを受け、得意の左足でシュートを決めた。