ヴィッセル神戸、ゼロックス杯初優勝。新戦力躍動も今季の課題が表出 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato


 だが、それゆえにこの新戦力にかかる期待は大きい。ドウグラスがいかに融合できるかが、神戸にとっての重要なテーマだっただろう。

 結論から言えば、このブラジル人ストライカーは及第点以上のパフォーマンスを示した。27分、アンドレス・イニエスタのマジックのようなスルーパスに反応し、得意の左足で先制ゴールを奪ったのだ。

 J1通算46得点を記録する決定力だけでなく、身体の強さを生かしたポストワークや、昨季の神戸にはなかった高さをもたらし、攻撃のバリエーションの増加に期待が持てる出来だった。前線でコンビを組んだ古橋亨梧が「ゴール前での強さがある」と言えば、酒井高徳も「裏に抜ける動きも得意だと思うので、チームとして生かしていきたい」と、この新たなエース候補に期待を寄せている。

 新戦力が示した可能性だけではない。イニエスタは変わらず高品質のパフォーマンスを約束し、最終ラインに君臨するトーマス・フェルマーレンの安定感も際立った。

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