2020.02.07

今季の鹿島アントラーズに福田正博が注目する理由「新監督に期待」

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 彼は昨年、ブラジルのブラガンチーノで指揮をとり、クラブを1部昇格に導いた。ブラガンチーノは、今年からザルツブルクやライプツィヒと同じRBグループのクラブになる。ドイツのライプツィヒ、オーストリアのザルツブルクを保有するRBグループは、ブラジルにはレッドブル・ブラジルというチームを保有していたが、昨年、ブラガンチーノも買収。RBブラジルからフロント、コーチ、選手を移籍させて、1年目で1部昇格となった。その戦術は、RBグループのサッカー開発部門・責任者であるラルフ・ラングニックのパワーフットボールの流れを汲んでいる。そのチームを率いていたザーゴ監督が、鹿島でどのような戦いをするのか、非常に興味深い。

 Jリーグでは近年、海外クラブの最先端のスタイルを取り入れようとするクラブが増えている。川崎フロンターレがバルセロナのようなポゼッションサッカーを指向し、ヴィッセル神戸もアンドレス・イニエスタを獲得してバルセロナ化を目指している。横浜F・マリノスはシティグループということもあって、マンチェスター・シティを率いるペップ・グアルディオラ監督のようなハイライン・ハイプレスの戦術を採用している。

 パワーフットボールのスタイル自体は目新しいものではない。Jリーグでは昨季までの湘南ベルマーレの戦い方は、パワーフットボールに近いものだ。曺貴裁(チョウ・キジェ)前監督は、ボールを奪ったら後方の選手たちが次々と前線へスプリントして飛び出してゴールに迫るスタイルを貫いた。この湘南スタイルは、高いフィジカル強度を求められ、湿度の高い梅雨と猛暑の夏がある日本で、どこまでその戦いを貫けるのかがポイントになる。

 今シーズン、鹿島がリバプールやライプツィヒのようなパワーフットボールの要素を取り入れようとするなら、レオ・シルバの存在は強みだろう。彼の持ち味はタテへの推進力にあるからだ。