サッカー王国復権へ。静岡学園は勇敢な「伝統のスタイル」を貫く (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu


 そのなかで焦りの気持ちが生まれてもおかしくはなかったが、パワープレーに頼って強引にゴールを狙うことはせず、チーム全体で攻撃意識を高め、ドリブルで崩していくスタイルは最後まで変わることはなかった。結果的にPKとなったが、PKを誘発したのは、巧みな連係と切り返しでエリア内に侵入した松村の勇敢な仕掛けによるものだった。

「僕たちは攻撃的なサッカーをしているので崩して勝ちたい。90分以内で終わらせたいのはあった。最後はPKでしたけど、崩し切って、点を決めて勝つことができてよかった」

 今大会5試合目にしてようやく初ゴールを決めた松村は、スタイルを貫いた結果であると胸を張った。

 サッカー王国と言われたのは、今や昔。静岡県勢としては、実に12年ぶりの決勝進出である。

 優勝となれば、24年前にさかのぼる。その優勝チームは静岡学園。ただし、その時は2−2のまま決着がつかず、鹿児島実業(鹿児島県)との両校優勝だった。

 初の単独優勝へ----。立ちはだかるのは、連覇を狙う青森山田だ。名門復活、王国復権は、ブレることのない"静学スタイル"にかかっている。

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