2020.01.04

青森山田が自慢の「飛び道具」で圧勝。
選手権連覇へ揺るぎない強さ

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 田中曰く、事前に対戦相手の試合映像を見て、「どの位置が一番空いているのかを分析する」。だが、4ゴールも奪ったとはいえ、「トリック(プレー)も使ってないし、(ゴール前の選手が)決められた場所へ順番に入っているだけ」。まだまだ多くの引き出しが残されている様子をうかがわせる。

 4点取ったと言っても、流れのなかからは点が取れていないじゃないかと、意地悪な見方もできるだろう。観客目線で率直に言えば、同じくベスト8へ勝ち上がった昌平、帝京長岡、静岡学園などのテクニカルなチームに比べ、エンターテインメント性にも欠ける。

 だが、強靭なフィジカル能力を備えた選手たちが、個々にやるべきことを忠実にこなし、局面ごとに相手を封じ込める。その点において、青森山田の力は今大会で図抜けている。

 あくまでも、そのベースがあったうえで、わずかな敗戦の可能性さえもさらにゼロに近づけるためのセットプレーである。トーナメント戦において、これほど確実で、強い勝ち方はない。

 選手権は一発勝負。まして、経験の乏しい高校生のやることに"絶対はない"と知りつつも、もはや連覇は揺るぎないのではないか。そんなふうに思えてくる。

 今の青森山田は、それほどに強い。

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