2019.12.29

明大サッカー部栗田監督は三足のわらじ
「アホみたいな生活です(苦笑)」

  • 小室 功●取材・文 text by Komuro Isao
  • photo by Komuro Isao

 2005年に自らの手でクラブチームを立ち上げるなど、そのバイタリティーはとどまるところを知らない。

「サッカーに限ったことではないのですが、もともと型にはめられるのは好きじゃなくて、自分から何かに挑戦したい、新たな道を切り開きたいという思いが強かったですね。クラブチームを立ち上げた時はたしかに大変でしたけど、やりがいはすごくありました」

 栗田監督が創設に奔走し、今も代表を務めるクラブチームとは、神奈川県横浜市を拠点とするパルピターレサッカースクールだ。小学生を対象にしたジュニアと中学生を対象にしたジュニアユースのカテゴリーを有し、幅広く活動している。

「純粋に楽しい」「サッカーが好きだ」という気持ちを大切に、子どもたちの可能性を引き出すことが指導理念のど真ん中だ。チームでは「わくわく、どきどき」といった感情の発露を重視しているが、"パルピターレ"とはイタリア語でまさにそれを意味する(チームの公式サイトから一部抜粋)。

 明治大学のサッカー部監督であり、クラブチームの代表であり、大手ゼネコンの営業マンであり、栗田監督の日常は多忙を極めるであろうことは想像に難くない。

「明治大学の練習は朝6時から行なっていますが、そこに顔を出して、練習が終わったら会社にいきます。フルタイムで仕事をこなしますし、ときには接待のために夜遅くまでかかることもありますね。でも、翌日の朝4時くらいに起きて、また練習に行く。そんな生活を何年も続けてきました」と、ここまで話終えると、一呼吸あってからこう続けた。

「ちょっとアホみたいな生活ですけど(苦笑)」

 この物言いは自虐的ながら、でも、どこか楽しげで、日々の充実ぶりが伝わってくる。

 とはいえ、明治大学のサッカー部監督はボランティアと聞いていたこともあり、思わず「なぜ、そこまで?」と不躾ながら尋ねてしまった。