優勝を争うFC東京と崖っぷち磐田の差。一瞬のスキが勝敗を分けた (2ページ目)

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • photo by KYODO

 フェルナンド・フベロが磐田の監督に就任したのは8月20日。なかなか結果が出ないなかで試行錯誤を繰り返し、ここにきてチームの状態はよくなっている。絶対的守護神だったカミンスキーに代えて八田を起用したり、若い藤川を先発出場させるなど、自分の色も出し始めてきた。FC東京戦でも、試合の入りは悪くなったし、展開もよかった。ただ、優勝を争うチームと最下位のチームの力の差が試合を決めたといっていい。一瞬のスキを突いてPKを獲得したFC東京に一日の長があった。

 磐田の名波浩監督が辞任したのが6月末。その後、鈴木秀人監督、小林稔暫定監督を経て、指揮を任されたのがフベロ監督だった。監督交代でフロントが後手を踏んだのは確かだろう。現在のチーム状態は決して悪くはない。ただ、ここまでくるのにあまりにも時間がかかりすぎた。残り3試合、もちろん全勝すれば、まだ何が起こるかわからないが......。

 一方のFC東京は、アウェー8連戦の"死のロード"を3連勝で締めくくり、首位に返り咲いた。ケガ人の状態は気になるが、次節の湘南ベルマーレ戦はホームで味の素スタジアムに帰ってくる。初優勝に向けて多くのサポーターが待っている。


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