2019.10.29

磐田GKカミンスキーの食卓には和食と餃子が並ぶ。「日本に来て正解」

  • 井川洋一●構成・文 text by Igawa Yoichi
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

「日本人はすごく親切で、どこに行っても、誰かが助けてくれる。日本語がまったく読めない僕がまごまごしていると、必ず声をかけてくれるんだ。他者、とくに年上の人を敬う姿勢はすばらしいと思う。それにすごく安全だから、妻が夜にひとりで買い物に行っても心配はない。

 僕自身、そんな環境に慣れてしまっていて、一度、ポーランドに戻った時にも同じ感覚でスーパーマーケットに行ったら、財布を盗られちゃってね。買い物かごに財布を入れていた僕が悪いんだけど、日本だったら何も起こらないよ」

日本での生活には「すっかり慣れた」という 昨年に結婚した彼の妻も、同じくポーランド人だ。彼女は食卓に母国の料理のほかに、日本食も出すらしい。

「彼女は餃子が大好きだから、少なくとも週に1度は食べているよ。二人とも日本食が好きで、そばやラーメン、カツ丼、寿司、焼肉などを楽しんでいる。あとは浜松の名物、うなぎも。唯一、納豆だけは苦手だけど、梅干しはいけるよ。リカバリーにもいいしね」

 ここまで早口の英語で明るく話し続けたカミンスキーだが、チームが低迷する今季は、オフにも簡単に気持ちを切り替えることはできないという。当然だ。チームは最下位に沈んでいるのだから。それでもこうして初対面のインタビュアーに心を開いて会話できるのは、なぜだろう。

「あなたもわかるかもしれないけど、外国に出ると自然とオープンになっている自分に気づくんだ。自分が生きてきた世界と異なる環境では、オープンでなければやっていけない。それもまた成長だと僕は思う。日本に来て正解だったよ」

(つづく)

クシシュトフ・カミンスキー
Krzysztof Kaminski/1990年11月26日生まれ。ポーランドのノヴィ・ドヴォル・マゾヴィエツキ出身。ジュビロ磐田所属のGK。ポーランド国内のチームを渡り歩き、2015年から磐田でプレー。クラブのJ1昇格に貢献し、J1では通算100試合出場を達成している。オストロウェンカ→シェドルツェ→ヴィスワプロック→ルフ・ホジュフ

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