イニエスタ不在をどう克服するか。神戸のプレー精度が落ちた理由 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by KYODO

――イニエスタは別次元の選手ではある。

「そうだね。本当に信じられないプレーをする」

――あなた自身、チームの戦いを大きく改善しているが......。

「僕は全力を尽くすだけだし、培ってきた経験で貢献できたら、と思っている。でも、自分次第というのはない。僕はチームのためにプレーするし、それはアンドレスも同じはずだ」

 フェルマーレンは簡潔に答えた。イニエスタの存在は圧倒的だが、結局は各選手がチームのために自分の持ち味を出すしかない。現状ではプレーモデルを確立するまでに至らず、それはチームの不安定なマネジメントのツケだ。

「自分が(神戸に)来てから3連勝したことがない。まずはそれが目標」

 イニエスタはそう言っていたが、またしても記録は2連勝で途切れた。残り9試合。神戸は、「不在」と「在」の間での戦いを余儀なくされる。



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