ビジャは次元が違いすぎる。ゴール前の動きはストライカーのお手本 (2ページ目)

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 もちろん、肉体的な衰えはあるのだろうが、得点感覚はまったく衰えていない。常に相手の最終ラインぎりぎりで駆け引きをし、裏に飛び出すタイミングは、次元が違いすぎると言っていいほどだ。

 174㎝と小柄で、ヘディングやポストプレーは得意ではないが、だからといって動き回るわけでもない。瞬間的な動きで相手のマークを外し、ゴール前で勝負する。しかも、ビジャのシュートは、この試合のダブルタッチのゴールや、前半22分にルーレットでDFをかわしてシュートしたシーンなど、思わず「うまい」と唸ってしまうものが多い。ここまでおよそ50本のシュートを打ち、30本以上が枠内シュート。まさに「ストライカーのお手本」と言っていいだろう

 日本の蒸し暑い夏を乗り越えれば、得点王の可能性は十分にある。神戸戦といえば、イニエスタ見たさでチケットが完売になっているが、ビジャのゴール前での一瞬の動きとシュートも、まさにお金を払って見る価値があるものだ。

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