トーレス抜きの鳥栖劇場。戻ってきた伝統の「固い結束」で3連勝 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by KYODO

――カレーラス監督時代は不調のどん底だったが、今は連勝を続けている。最大の変化は何か?

 この日も攻撃の中心となっているスペイン人MFイサック・クエンカに聞いた。

「MUY UNIDO」

 彼は開口一番、そう答えている。スペイン語で「固い結束」を意味する。仲間のために戦えるか。それは、まさに鳥栖の伝統だ。

 これで鳥栖はガンバ大阪戦、サンフレッチェ広島戦に続いて3連勝。順位も14位まで上がっている。反撃の狼煙は上がった。

「自分は、みんなが守ってパスをくれて、ようやく得点を取れる選手。チームメイトの献身にいつも感謝していますよ。だからこそ、自分もチームを信じて前から走るし、体を張れるんです」

 鳥栖を背負う男、豊田の言葉である。

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