イニエスタが語るサッカーの面白さ。日本でのプレーは「学び」の連続 (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・構成 text by Takamura Misa
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

――今の段階で、今季のヴィッセルの"強み"だと思えるものは見えてきましたか。

「(チームの)強みというより、現時点では、チームとして目指している強み、と言うほうが的確ですが、チャンスにつながるポゼッション率を高めながら、ゲームを支配するチームになることを今シーズンの強みにして戦っていきたいと思っています。それによって、90分のうち、できるだけ長い時間を自分たちがコントロールできれば、J1リーグでも確実に上位に食い込めると思うからです」

――誰もが楽しみにしているのが、FWダビド・ビジャ選手とのセッションです。彼と同所属チームでプレーするのは、2013年以来になります。

「まさか、こんなことが起きるなんて考えてもみませんでした。というより、これを想像できた人間は誰もいないと思います。

 ですが、私たちは今、同じヴィッセル神戸に所属し、クラブが掲げる目標の実現のために、ともに仕事をしています。その時間をとてもいい時間だと受け止めるとともに、この先もこの時間が長く続くことを願っています」

――久しぶりに間近で見たビジャ選手のプレーに何か変化は感じましたか?

「大きな変化は感じません。彼はこれまで長いキャリアの間、ずっとゴールを決め続けてきた偉大な選手です。彼という大きな武器がチームメイトとして加わってくれた事実は、とても心強いことですし、この先の戦いで、そのことをより強く実感することになるはずです」

――開幕からたくさんのファンがスタジアムに詰めかけ、イニエスタ選手のプレーにも注目が集まりました。今後、どんなプレーを見せてくれるのでしょうか。

「いつも温かくサポートしてくださるファンのみなさんに対して、まずは感謝の気持ちを伝えたいと思います。今シーズンもヴィッセルのサッカーを楽しんでいただけるように、チームメイトとより高みを目指す姿を示したいと思っています。

 また僕自身も、自分のベストバージョンのプレーをお見せしたいと考えています。これからも日々、練習を重ね、応援してくださるみなさんにたくさんの勝利を届けることだけを考えて、仲間とともに戦っていきたいと思います」

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