イニエスタが語るサッカーの面白さ。日本でのプレーは「学び」の連続 (3ページ目)

  • 高村美砂●取材・構成 text by Takamura Misa
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

――リージョ監督のことは以前からご存知だったはずですが、初めて一緒に仕事したことでの刺激はありましたか。

「僕は常にいろんな監督から、できるだけ多くのことを学びたいと考えていますが、フアンマ監督からも日々、多くのことを学んでいます。周知のとおり、彼は同業の監督陣からもとても評価が高い指導者です。そのことにも、彼のポテンシャルは証明されていると言えるでしょう。

 そうした彼の頭の中にあるものを、できるだけ多く自分のプレーとして吸収し、チームとして表現してきたいと思っています。監督が求めるサッカースタイルを実現することが僕たち選手の責任ですから」

――これまでのサッカー人生ではあらゆる経験をし尽くしてこられましたが、未だにサッカーから学ぶことはあると思いますか。

「サッカー選手に限らず、どんな仕事をしていたとしても、人生において学び続けることはとても大切なことだと思います。人間には常に自分の中に成長する余地が残されていて、学び続ける姿勢こそが、その成長を促す唯一の手段ですしね。

 事実、僕は昨年から、これまで育ってきた場所とはまったく違う環境で新たな挑戦をしていますが、そこへの適応を自分に求めることで学べたこともたくさんあったと感じています」

――これまでの約半年間で、日本のサッカーから学んだことはありますか。

「たとえば、日本のサッカーはとても展開が速く、常にプレッシャーにさらされます。だからこそ、よりよいプレーをするには、ボールを受ける際に的確にトラップをしなければいけません。それによって、確実に自分のボールにできなければ、常に近くでプレッシャーに来ている相手選手にすぐさまボールを奪い返されてしまうからです。

 そうした日本のサッカースタイルに自分のプレーを適応させていこうとすれば、当然、意識もプレーも変えなければいけないわけで、それは僕にとっての"学び"でもあります」

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