イニエスタが語るサッカーの面白さ。
日本でのプレーは「学び」の連続

  • 高村美砂●取材・構成 text by Takamura Misa
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

2019年Jリーグ開幕特集
「ヴィッセル神戸が面白い」(5)
MFアンドレス・イニエスタ インタビュー

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話題のヴィッセル神戸にあって、その活躍がもっとも期待されているのは、アンドレス・イニエスタだろう。Jリーグ史上屈指の"大物"と言われる彼は、J1で2シーズン目となる今季、どんなこと思い描き、どこを目指していくのか。じっくりと話を聞いた――。

今季は「より高みを目指す」と語ったイニエスタ今季は「より高みを目指す」と語ったイニエスタ――今季開幕戦ではセレッソ大阪と戦いました。まずは黒星発進となったこの試合について振り返っていただけますか。

「どのシーズンも"開幕戦"はいつも特別ですが、セレッソ戦も僕にとっては特別な試合になりました。結果的に敗れてしまいましたが、前半からチャンスをたくさん作れたし、終始互角の展開だったのではないかと思います。

 そのなかで、我々は得点を奪えず、相手にはセットプレーから得点を許してしまいました。しかし、時にチャンスがあっても決め切れない、ゲームを支配しても勝てないこともあるのがサッカーです。負けた試合の後味は決していいものではないですが、大事なのは我々が今、進んでいる道を信じ、いろんな改善をしながら、その道を進むためにやるべきことを続けていくことだと思っています」

――プレシーズンでは、アメリカツアーや沖縄キャンプを通してチームの結束を強めてきました。個人的には、この時期をどんな狙いで過ごしてきたのでしょうか。

「プレシーズンというのは、第一に体のチューニングを行ない、約1カ月という時間を有効に使ってコンディショニングを高めていくための時間だと考えています。と同時に、チームにとっては公式戦がない分、いろんなシステムを試したり、新しいことにチャレンジする時間でもあります。その2つを並行して行ないながら、1年間を戦っていく力を積み上げることが目的で、裏を返せば、この時期にどんな力を蓄えられたかが、今後の戦いにはとても重要だと考えています。

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