2019.02.22

山口蛍がヴィッセル神戸への移籍を
決断した真相「自分を解放したい」

  • 高村美砂●取材・構成 text by Takamura Misa
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

 そうしたなかで、先ほども言ったような個人的な成長を求めたいと思っていますが、一方で僕自身の持ち味は”チームを助けられるプレー”にもあると思っています。だからこそ、ピッチに立つ時にはいつも、第一にチームを助けるプレーを考えているし、僕がひとりいることによって、同じピッチに立つ仲間に「いてくれて助かるな」と思ってもらえる選手であることが理想でもあります。

 そこは、ヴィッセルでも継続していきたいことの1つです。とくに現時点で取り組んでいるフォーメーションを機能させるには、また、前線のタレントを思えばこそ、彼らがよりイキイキと躍動するには、僕の守備における役割はすごく大事になってくるんじゃないかと思っています。

 いずれにしても、そうした連係をスムーズにするのは、お互いのプレースタイルを知り、ピッチ上でコミュニケーションをどれだけたくさん図れるのかにもよるはずなので、選手同士でもっと会話をしながら、考え方をすり合わせていきたいと思います。

新しいチームでの
『やりがい』を成長につなげる

 ヴィッセルは昨年から”アジアナンバーワンクラブ”を目指し、いろんな改革をしています。昨年、対戦相手として戦ったヴィッセルにはまだそこまでの変化を感じなかったけど、実際に中に入ってみると、変わろうとしている意思を感じるし、それはサッカーにも表れていると思います。もちろん、どのチームもスタイルへのこだわりを勝利につなげていくのは簡単ではないし、今年の戦いでもそれは言えると思います。

 でも、このチームには昨年、結果が出なかった時期にもそれを貫こうとしてきたことで積み上げられた財産があるはずなので、それを力にしながら、今年も継続していくことが大事。実際、タレントが顔をそろえる前線にしっかりと後ろからボールをつけることができれば、ボールを握れる展開になるはずですし、それができれば勝つ確率も上がっていくのかな、とも思います。

 その分、僕の守備の負担は増えそうですが(笑)、それも新しい環境に来たからこそのやりがいだと感じているし、自分が踏ん張れるかどうかが結果を左右する、というプレッシャーをしっかりと力にして戦っていきたいです。