「風間監督のサッカーは楽しい」名古屋のジョーは最多得点記録も狙える

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun photo by Yohei Osada/AFLO SPORT

 良好なコンディションを保つことができたのは、昨シーズン終了後からトレーニングを続け、ブラジルで栄養管理士に食事のコントロールをしてもらってきたからだ。

「そのおかげで、今は92キロ。昨年の今ごろは97キロ以上あったと思うので、このぐらいが自分のベストな体重です。自分の特徴のひとつである素早いターンからのシュートなど、トレーニングをしていて昨年よりもキレがあり、トレーニングマッチでもよく動けています。これはオフの成果だと思います」

 おそらく本当に調子がいいのだろう。話をしていると自然と白い歯がこぼれる。

 ところで、ジョーにとって「調子がいい」というのはどういう状態なのだろうか。

「個々のプレーで判断するのではなく、試合でいかに自分がイメージどおりに動けているか。90分、どれだけ動けているか。さらに試合後、どのくらい疲労が残っているか、で判断しています。試合で動けて、疲れを感じない時は自分の調子がいいということ。もともと、自分は試合に出続けると調子がどんどんよくなるタイプ。そうして、自分のサッカーのリズムを整えていくと試合で活躍できる」

 今年は、昨年以上にゴール前での存在感を高め、風間監督のパスサッカーをピッチ内で先頭になって具現化していく役割が求められる。年齢的にも、楢崎が引退し、佐藤寿人が千葉に移籍した今、千葉和彦らとともにチームを牽引する存在になっている。

「風間監督のサッカーは攻撃的で非常に楽しい。周囲にいる選手も技術が高く、息が合うようになって、いいタイミングでボールが出てきます。攻撃にストレスはないですし、今年はもっとよくなるでしょう。スタートダッシュをして、トップを目指したい」

 そのためには、昨年以上のゴール数がジョーには求められる。

 昨年から一緒にプレーしている前田直輝やガブリエル・シャビエルらとはもちろん、新加入のマテウス、榎本大輝らとも早く息を合わせることができれば、前年度のゴール数を超えるのは決して難しいミッションではない。

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