小笠原満男が引退して発見したこと。
サッカー、東北人魂、アントラーズ

  • 佐野美樹●取材・文・撮影 text & photo by Sano Miki

―― この年末年始は、今までにない時間になったのではないですか?

「たしかに、大変でした(笑)。いろんなところに『引退しました』と挨拶にいかなければいけないのもありましたし、いろんな人から『ご飯行こう』って誘われて。みんなと行きたい気持ちは山々だけど、時間が全然足りない(笑)」

―― そんななか、今年も年始から東北人魂の活動もされていました。ハードだったのではないですか?

「でも、辞めて一発目がこの東北人魂だっていうのも、なんか巡り合わせというか。感じるものがありますよね。だから、むしろ年明けからこういう活動ができてよかったなって思っています」

―― 気になるのは、小笠原さんの今後ですが、どんな絵を描いていますか?

「こういう活動は今後も続けていきたいと思っていて、これからは新たなものも盛り込んだりして、大船渡、岩手、東北に恩返ししていくというのは常に考えていきたいと思っています。一方で、アントラーズについても、これから関わっていけたらいいなと思っています。やらなきゃいけない、やりたいこともいっぱいあるので」

―― たとえば、どのようなことを考えていますか?

「今回、いろんな人にお世話になりましたって言いに行って話をしていくうちに、たくさんの発見がありました。いろんな人と話をしていくと、だんだん道が見えてきたというか。それをもっと続けていって、これは面白い、こんなことも面白そうだ、これはやれそうかな、これは違うかな......とか、そういう見聞をどんどん広めていきたい。だから、まずはいろんな人に会って、いろんな人と話していきたいと思っています」

―― その見聞を広める一環として、今回東北人魂カップに参加した鹿島アントラーズのスクール選抜チームに帯同されたのですか?

「そうですね。ちょうど大船渡にチームが来るということで、いい機会なので帯同させてもらって、勉強させていただきました。今までは、子どもたちを見るときは、選手目線だけで『あの子、うまいなぁ』『いいプレーしているな』と思っていただけでした。

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