2019.01.11

対照的な流経大柏と瀬戸内。
高校サッカー決勝の舞台に進むのは?

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 そこには昨年、決勝で敗れた悔しさも含まれるはずだ。大前元紀(現・大宮アルディージャ)を擁し、初優勝を成し遂げた2007年大会以降、流経大柏は選手権の頂点に立てていない。2010年と2014年大会ではベスト4どまり、そして昨年大会は終了間際の失点で、前橋育英に苦杯をなめた。

「振り切ろうと思っても振り切れない。今でも夢にも出てくる失点」

 昨年大会にも出場した関川は、そう悔しさを吐露する。そのリベンジの想いもまた、今大会にかける彼らの原動力となる。

 準々決勝では、狙いどおりにセットプレーから多くのチャンスを作りながら1点どまり。

「少ないスコアでも勝ち切れるのがよさ」と関川は語る一方で、追加点を奪えなかった反省も忘れない。準決勝に向けて、「この1週間、セットプレーを意識してやっていきたい」と言うように、セットプレーの精度こそが流経大柏のカギとなりそうだ。

 一方の瀬戸内は、まさに今大会のダークホースと言えるチームだ。

 初出場校の当初の目標は、ベスト8。しかし、初戦となった2回戦で都市大塩尻(長野県)に1-0で競り勝つと、3回戦ではエースの中川歩夢(2年)の2ゴールで岡山学芸館(岡山県)に2-1と逆転勝ち。準々決勝では攻撃力に優れる日本航空(山梨県)に臆することなく立ち向かい、吉田寛太(3年)のゴールを守り抜いて1-0と勝利を掴んだ。

 チームを率いる安藤正晴監督は、選手の自主性と個性を生かし、ボールを大事にするチームを作り上げてきた。そもそも、今年のチームは立ち上げ当初から、「蹴って走るサッカー」を展開してきたという。しかし、春先のプリンスリーグなどで結果を出せず、方向転換を強いられた。

「僕たちは小柄な選手が多いので、つないだほうが絶対にいいということを、監督を含めて話し合って、夏からこのサッカーに取り組んできました」