「この流れは2、3年続く」流経大柏の名将が語る高校サッカーの傾向 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 もちろん、指揮官は「もっと冷静につなげる場面はあった」と、指摘を忘れない。ただし、求めるのはそこではなく、あくまでプレー強度をいかに高められるかにある。

「もっとハードなゲームをしなければダメ。ひたすらプレスにこだわっています」

 そう主張する指揮官の狙いを、選手たちも十分に理解している。関川は追加点を奪えなかったことを反省する一方で、チームの揺るぎないスタイルに自信を見せた。

「少ないスコアでも勝ち切れるのが自分たちのよさ。点差が少ない分、ディフェンスラインとして無失点で抑えるのが大事になってくる」

 ポゼッションスタイルが謳歌したのは、もはや過去の話。世界のサッカーの潮流は、確実に日本の育成年代にも影響を与えている。その意味で流経大柏のサッカーは、その最先端にあると言えるかもしれない。

 もちろん彼らには、昨年、前橋育英(群馬県)に決勝で敗れた悔しさも原動力となる。

「(終了間際に失った)去年の決勝点は今でも夢に出てきますし、起きたら涙を流しているほど。振り切ろうと思っても、振り切れるものではない」

 関川は、その屈辱をバネにこの1年間を過ごしてきたことを明かした。

「トーナメントは守備からです」

 そう語る本田監督には、ノックアウト方式を勝ち上がるノウハウも備わる。

 高いインテンシティとリベンジの想い、そして名将が操る確かなマネジメント能力。2007年大会以来二度目の全国の頂点へ――。流経大柏はその舞台を整えている。

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