2019年シーズンは「恩返しの1年」と語る、ジュビロ名波監督の覚悟 (6ページ目)

  • 原田大輔●取材・構成 text by Harada Daisuke
  • photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

 そういうことを言い続けて、シーズン終盤はよかったよね。最終節の川崎戦でもそうだけど、きっちり結果を残したでしょ。

 結局、川崎ではそれほど試合に出ていなかったこともあって、コンディションが出来上がるまでに時間がかかったところもあった。J1参入プレーオフ決定戦での動きは相当よかったから、あのままシーズンが続いていれば、1、2カ月後にはすごかったと思うよ。ほんと、そういう意味では開幕からいれば、と思う。(攻撃の)選択肢もいろいろと増えただろうし。

 あと、嘉人は自分がミスしたとき、奪われたボールを奪い返しにいく速さ、本気度がすごい。あれは、超一流だね。あんな選手見たことない」

――さて、2019年シーズンは、2014年途中から指揮を執りはじめて6年目となります。シーズンに向けての抱負というか、常に変わらず応援してくれるサポーターに向けてのメッセージをお願いします。

「勝てない時期も、"(監督を)辞めろ"という空気になっても、それでもなお、試合前にはチャントを歌ってくれた。そんな監督、Jリーグ全体を見渡しても、自分だけだと思う。それを考えただけでも、身震いするというか、気持ちが引き締まる。

 ホームでも、アウェーでも、試合前のミーティングを終えて、『行くぞ!』とロッカールームから出ていくときに、ちょうど自分に対するチャントが聞こえたりするから、(サポーターには)本当に感謝しかない。だからこそ、2019年シーズンは"恩返しの1年"にしたいと思っている。

 自分としては、リスタートの年にできればと。もう1回......再挑戦の1年になると思っている。自分自身、もっともっとサッカーを学ばないといけないと思っているし、もっともっとサッカーに対してピュアな心で取り組んでいかなければいけないと思っています」

(おわり)

6 / 6

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る