2019年シーズンは「恩返しの1年」と語る、ジュビロ名波監督の覚悟 (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・構成 text by Harada Daisuke
  • photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

――攻撃において手詰りな点があったということでしょうか。

「とくにボックス内の厚みだよね。そこでの形も、もっと必要だと感じている。(昨季は)セットプレーからの得点も大きく減ったけど、そこを除いても、あと10得点くらいは増やしていかなければいけない」

――一方、大量失点して負ける試合がいくつかあって、失点の多さも目立ちました。2017年にはリーグ最少の30失点だったのに対して、2018年は48失点も喫しています。

「それは、明らかに自陣でのミスによる失点が原因。自陣のミスだけで、7、8点は失点しているからね。しかも、自陣ゴール前から33~34mくらいのところで多くのミスを重ねて、そこはもう相手にとってはアタッキングサードになるから、失点に直結することが多かった。

 大量失点で負けた話も出たけど、それもこれが原因。ウチは、被シュート数は少ないんですよ。リーグ4位かな。にもかかわらず、それだけ失点が多いのは、自陣でのミスが多かったから。

 1-6で負けた名古屋グランパス戦(第25節)にしても、後半の被シュートが6本なのに5失点。1-5で負けた清水エスパルス戦(第29節)もそう。試合開始早々に自分たちのミスでボールを奪われて失点し、難しい試合にしてしまった。

 もうひとつはDFライン。全体をコンパクトにやっていくなかで、そのラインが(2017年より)1.8mくらい下がっていた。人の身長くらいで、大した距離じゃないと思うかもしれないけど、この幅がものすごく重要なんだな、というのをあらためて感じた。

 これって、出場している選手が代わったことによって"そうなった"では、ダメなんだよね、組織として。誰が出場しても、一定のラインを保って、同じクオリティーの守備ができないといけない」

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