湘南の梅崎司が振り返る2018年。「自分を変えるために移籍した」 (3ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi 小倉直樹●撮影 photo by Ogura Naoki

──シーズン当初はケガからの復帰の途上にありました。

「レッズでの最終戦となったクラブW杯のカサブランカ戦で、途中から出て10分少々で太もも裏の腱を切ってしまって。初めてケガした箇所だったこともあり、3カ月くらい要しました」

──リハビリからのスタートとなり、序盤戦は当然、出番は限られていましたが、5月9日の敵地でのルヴァンカップ神戸戦で今季初得点。何かのきっかけになりましたか?

「すごく大きなきっかけになりました。アウェーでの連戦が続くこともあり、元々は遠征のメンバーに入っていなかったんですけど、自分に試合が必要だとすごく感じていたので、監督に直訴したんです。そうしたら了承してくれて、先発で起用してくれました。そんな経緯があったなか、終盤までプレーし、なによりゴールを決めることができた。これでコンディションが確実に上がっていくだろうと、好感触を得たゲームでした」

──その後、仙台とのプレーオフでも合計2得点1アシストと調子を上げて、W杯中断期へ。中断明け初戦のリーグ戦では腕章を巻いてフル出場し、そこから先発も増えていきます。中断期間中はどんなことに取り組んでいたのでしょうか?

「プレーオフの仙台戦で決定的な働きが何度もできて、状態が上向いている感覚があったので、まだ(試合を)やりたいという思いはありました。ただその反面、ここ数年、キャンプをちゃんとやれていなかったので、ここはもう一回、作り直すべきだなと。フィジカルにもメンタルにも負荷をかけたかった。ベルマーレのサッカーを体現していくには、フィジカルを高める必要もありましたし。ものすごく厳しいキャンプでしたけど、未来を考えて取り組みました。心身ともにベースアップしましたね。間違いなく」

(つづく)

 プロフィール

梅崎司 Umesaki Tsukasa

1987年2月23日 長崎県生まれ

大分トリニータU-18から2005年に大分トリニータのトップに昇格してJリーグデビュー。その後07年にフランスのグルノーブルへ移籍。08年に浦和レッズへ加入。ケガに苦しむシーズンもあったが、16年のルヴァンカップなど、タイトル獲得に貢献した。18年に湘南ベルマーレへ移籍。チームの中心としてルヴァンカップ優勝、J1残留を果たした。

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