2018.12.23

鹿島、リーベルに大敗。だが内容は
レアル戦よりはるかによかった

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by REUTERS/AFLO

 しかし、サッカーには流れがある。リーベル・プレートが後半28分に決めた2点目は、鹿島がこの2本のシュートを決め損ねたために生まれたゴールと言ってもいい。勝負の”あや”はここにあった。

 0-2とされた後も、鹿島は意気消沈せずに攻めた。可能性を感じさせるプレーを随所に発揮し、試合を盛り上げた。後半33分にはセルジーニョと、広いエリアでワンツーを交わした安部の鼻先にボールが戻ってきた。深くトラップすればGKと1対1の状態でシュートに持ち込めたが、それは浅くなり、最後は相手DFに潰されてしまった。

 その3分後の36分にもチャンスがあった。安部の浮き球パスを受けた土居が、ボレーシュートを放つも、ボールは浮いてしまう。39分に土居が放ったシュートはクロスバー直撃。そして42分、永木亮太が放ったFKも、またもやクロスバー直撃弾だった。

 鹿島は3分に1回、決定的、あるいはそれに準ずるチャンスを掴んでいた。

 追い込み型という鹿島の本領は、いかんなく発揮されていた。最終スコアは0-4ながら、逆転勝利を収めたACL準決勝・水原三星戦や、今大会の初戦、グアダラハラ戦を彷彿とさせた。1点奪えば試合の行方はまだわからないという望みを、3点目のゴールを浴びた後半43分まで、つなぎながらプレーすることができた。

 普通の0-4というスコアから連想する内容とは一線を画す、世界のファンに向けてそう恥ずかしくないサッカーを展開した。1-3で敗れた準決勝のレアル・マドリード戦より、内容ははるかによかった。

 レオ・シルバとチョン・スンヒョン。選手では、この外国人選手2人の活躍が断然光ったが、安部、安西、土居も、今後に可能性を感じさせるプレーをした。なかでも3度、決定機で惜しいシュートを放ちながら決めきれなかった土居が、来季は面白そうな気がする。不足気味の決定力、パンチ力がこれを機に備われば、日本代表という視点で見ても面白い存在になりそうだ。