自動昇格はほぼ消滅。アビスパ福岡、J1復帰へのハードルは意外と高い (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 福岡の井原正巳監督が、痛い敗戦を振り返る。

アビスパ福岡を指揮する井原正巳監督アビスパ福岡を指揮する井原正巳監督「球際のところや、粘り強さ、コンタクトで町田が我々を上回っていた。チームとして、ここまでやってきたことを出されてしまった。町田のゲームだった」

 ゲームキャプテンを務めたMF鈴木惇もまた、「我慢して1点を取るまではよかったが......」と振り返り、力なく言葉をつないだ。

「(先制後に)マイボールをすぐに失ったりして、自分たちの時間が作れず、町田に逆転のパワーを与えてしまった。町田のほうが焦(じ)れずに、積み上げてきたものを出していた。力の差を認めざるをえない」

 この結果、福岡は順位こそ前節終了時点と同じ6位を保ったものの、J2優勝の可能性は消滅。J1自動昇格圏内、すなわち、勝ち点72で2位の大分トリニータとの勝ち点差も6まで広がった。

 もちろん、今季J2は2節を残しており、数字のうえでは追いつくことも可能だ。しかし、勝ち点72で3位の町田、同70で4位の横浜FCとの勝ち点差も広がっており、現実的に考えて、自動昇格の可能性は限りなくゼロに近い。7位に大宮アルディージャが、わずか勝ち点1差で続いていることを考えれば、J1参入プレーオフへ進出できる6位以内を死守することが、当面の目標である。

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