2018.11.04

浮き沈みの激しい横浜F・マリノス。トリコロールの明日はどっちだ

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi photo by Getty Images

 この試合に限って言えば、敗戦の要因は堅守が武器のFC東京にセットプレーから先制を許し、相手の望む展開になってしまったことが大きいだろう。また、ガンバ大阪戦で負傷離脱した遠藤渓太の不在が影響したかもしれない。あるいはルヴァンカップ決勝でタイトルを逃したことが尾を引いているのか......。

 そんなことを思案しながら、記者会見で両監督の見解を聞いた。まずはFC東京の長谷川健太監督は、どんなマリノス対策を講じたのか。

「(マリノスのことは)十分にリスペクトして、4-2-3-1で臨みました。中盤で振り回されるとゲームを組み立てられなくなるので、そこを厚くして、バランスを保てるように」

 先週末のマリノスの対戦相手、湘南のチョウ・キジェ監督は「ボールを回してくる相手にはまず、『なんか今日はプレスがきつくて引っかかるな...』と印象づけさせたかったので」前線からの激しいプレスを選択したと話していた。FC東京の長谷川監督は中央をケアするという異なるアプローチで、マリノスのパスサッカーの威力を抑えようとした。結果的に、それぞれの対策は奏功している。

 長谷川監督が去った後、会見場に現れたポステコグルー監督は、フラストレーションを抱えているようだった。連敗の要因を尋ねると、質問がすべて訳される前に次のように語り始めた。

「チームは良いプレーをした。すべてを出し尽くしてくれたので、不満は一切ない。ただピッチがとてもひどく、我々のフットボールが展開できなかった」

 別の記者が「無得点が2試合続くのは、今季のマリノスとしては寂しい気がしますが」と聞くと、ポステコグルー監督はまたも通訳者を途中で遮るようにして、強い口調でこう述べた。

「私はフットボールの見方が(あなたたちとは)違う。今日のスコアはたしかにゼロだ。もしかしたら人々はそこだけを見るのかもしれない。しかし私が見たのは、厳しいコンディションのなかでゴールを奪おうと全力を尽くしたマリノスの姿だ」