2018.10.19

日本の女子高生が起こしたサプライズ。
ユース五輪フットサルで銀メダル

  • 三村高之●文・写真 text&photo by Mimura Takayuki

 GKの須藤優理亜(ラオフェン)は、華奢という表現がぴったりの細身だが、最後尾からの的確な指示でチームをコントロールし、その姿からは想像しがたい果敢なセーブでここまでピンチを防いできた。しかし、このトリックプレーにはしてやれた。前半のスコアは0-1ながら、ポゼッションはスペインが圧倒。両者には想像以上の実力差があるように思われた。

準決勝で強豪スペインを破り、喜びを爆発させる日本の選手たち しかし後半、日本はまったく違うチームに生まれ変わった。前半は蓋をするだけだった守備が、積極的にボールを奪うようになる。開始1分50秒、池内天紀(福井丸岡ラック)のシュートのこぼれを前田海羽(福井丸岡ラック)が決めて同点。24分には荒井一花(福井丸岡ラック)がドリブルシュートで逆転に成功。そして32分、追野沙羅(ラオフェン)がミドルシュートで3点目を叩きこむ。

 後半開始からここまで、世界屈指のスペインを真っ向勝負で完全に圧倒。終了間際にパワープレーで1点を返されるものの、3-2でフットサル界を震撼させる勝利を飾った。

 日本は男女年代別、すべてのカテゴリーを通じて、これまでスペインに勝ったことがない。この歴史的な勝利について木暮監督は、「前半を0-0または0-1で凌ぎ、後半に備えて体力温存というプランどおりの展開だった」と語る。さらに、「選手たちが1試合ずつ、あるいは試合の中でどんどん成長している」と、選手たちのスキルアップに驚いた。

 後半の変わりようについて、池内は「ハーフタイムに監督から、メダルのことなんか考えず自分たちの力を出し切れ、と言われて吹っ切れました」と、明かした。