また勝てなくなった名古屋。
風間サッカーの現状は外国人選手依存

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya 長田洋平/アフロスポーツ●写真 photo by AFLOSPORTS

 Jリーグ第29節、7連勝のあと2連敗の名古屋グランパスが、8試合勝利なしのFC東京をホームに迎えた。

 試合が動いたのは後半。65分、名古屋の左サイドでFC東京のディエゴ・オリヴェイラが突破を狙い、こぼれたボールをゴールラインを割ったと判断した名古屋のディフェンダーの足が、一瞬、止まった。オリヴェイラはあきらめず、ラインぎりぎりでクロスを上げると、そのプレーに唯一反応した大森晃太郎がゴール前に走り込んでシュートを決めた。さらにその3分後には、永井謙佑が追加点を決め、試合は決まった。アディショナルタイムに名古屋が1点を返したものの、1-2で終了。FC東京は長いトンネルからやっと抜け出した。

 問題は名古屋のほうだ。ロシアW杯の中断前までは勝ち点わずか9だったが、中断期間に大型補強に成功し、リーグ戦再開後は破竹の7連勝で一気に中位まで順位を上げた。その原動力となったのはジョー、ガブリエル・シャビエル。そして、風間八宏監督のサッカーを熟知しているエドゥアルド・ネットが川崎フロンターレから加入したことにある。

再び残留を争う順位に戻ってしまった名古屋グランパスの風間八宏監督再び残留を争う順位に戻ってしまった名古屋グランパスの風間八宏監督 この3人が先発した試合は、サンフレッチェ広島には引き分けたものの、鹿島アントラーズ、浦和レッズ、ジュビロ磐田戦は大量得点で勝利している。とくにジョーは、リーグ戦後半だけで14得点と爆発。リーグ戦前半は、サイドに流れたり、中盤に落ちてきたりしていたが、前線で最後の仕事をするようになった。

 しかし、2連敗したV・ファーレン長崎戦、川崎フロンターレ戦は、シャビエルがケガで欠場。そしてこのFC東京戦は、ネットが出場停止で、シャビエルがベンチスタートだった。

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