中村俊輔が、F・マリノスの「新エース」天野純に対して発したひと言 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by AFLO

 一方、天野はF・マリノスの下部組織で育ち、順天堂大学を経て2014年にF・マリノス入り。プロ4年目の昨季、攻撃の組み立て役として力を発揮し始めると、今季はチームに欠かせない中心選手となった。中村ばりの精度の高いFKとパス、独特なゲームメイク術によって、アンジェ・ポステコグルー監督の目指す、多彩な攻撃サッカーの軸を担っている。

 その活躍が評価されて、森保一監督が新たな指揮官となった日本代表に追加招集された。27歳で初の代表メンバー入りを果たしたのである。

 森保ジャパンの初陣となるコスタリカ戦では、ふたり目の交代選手として後半30分から途中出場した。それは、追加招集ながら、トレーニングで自らの存在をアピールし、森保監督の信頼を勝ち得た証拠だった。

 4-4-2でスタートした布陣は、天野がトップ下に入ることで4-2-3-1となった。F・マリノスでインサイドハーフやトップ下などをこなしている天野は、慣れたポジションに入って、ボールを効果的に散らし、ボックス内にも積極的に入っていく動きを見せた。そうして、トップ下を置くシステムが、チームのオプションとして使えることを示したのである。

「代表では、これまでに経験したことのないプレッシャーがあった。この中で戦ってきた選手たちは、本当にすごいなと思った。これからは(自分も)日本代表選手として見られることになるし、(チームでも)違ったプレッシャーを感じると思う。それは、今までなかったこと。でも、みんなそういうのを経験して強くなっていくので、(自分も)がんばっていきたい」

 天野は、初代表での15分間の経験をそう振り返って、代表定着への意欲を見せた。

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