負けてほめられるのはもうイヤ。ベルマーレの美しい形は変貌している (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 湘南は現在、勝ち点26で12位につける。チームごとに消化試合数に差があるため、順位は暫定ながら、J1参入プレーオフに回る16位(V・ファーレン長崎)とは勝ち点5差、自動降格圏の17位(ガンバ大阪)とは勝ち点6差。湘南はJ1残留の安全圏にいるとは言い難い。実際、横浜FM戦にしても多くのチャンスを作りながら、結局はノーゴールに終わり、勝ち点1すら手にできなかったのだ。

 それでも曺監督は、「最後の仕上げが課題だが、そこ(チャンスを作るところ)までいったことは評価したい」と語り、成長を続ける選手たちの未来に期待を寄せる。

「ああいう形を当たり前のように作れるようになれば、ゴール前の落ち着きが出るとか、GKの逆を取ってシュートを打つとかもできるようになる」

 湘南にとっては、もったいない敗戦だった。前節まで続いていた、今季最長の5試合連続無敗(3勝2分け)もストップした。

 だが、湘南は相変わらず、いいサッカーをしている。いや、とてもいいサッカーをしている。内容ばかりを褒められるチームから、勝てるチームに変わり始めている。

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