鹿島TD就任のジーコから熱いメッセージ。「第ニの故郷へ帰る理由」 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ジーコと鹿島が再びともに歩むことを、私は誇りに思う。この大役に私を抜擢してくれたチームには心より感謝している。よりプロフェッショナルで、より現代的な鹿島の未来を作っていけたら、と思う。何より日本のすばらしいサッカーファンのために。

 今後の予定としては、8月いっぱいは日本に留まり、チームの様子をじっくり見たいと思う。チームの近くにいて課題点を見つけ、テクニカル面を最優先で研究したいと思っている。選手ひとりひとりをよく知り、どうしたら彼らの能力を最大限に引き出せるか、利用できるかも考えたい。そのためには多少の時間が必要だろう。

 今のアントラーズで私が一番気にかかっているのは、チームのブラジル人選手たちだ。とにかくケガが多く、そのため彼らが持てる力を存分にチームのために使えないでいる。この点は絶対に改善すべきだ。鹿島の外国人選手は最大限のフィジカルとテクニックでチームに貢献しなくてはならない。

 ペドロ・ジュニオールはレンタル移籍(中国2部の武漢卓爾)したので、私はある優秀な選手を獲得するようチームに進言した。サントスからのレンタル移籍で、アメリカFCでプレーしていたセルジーニョだ。彼はすでに鹿島入りが決定している。しかし、レオ・シルバもレアンドロも膝を負傷していて、いつピッチに復帰できるか不明だ。

 私には、ブラジルだけでなく多くの優秀な外国人選手とコネクションがある。これは今後アントラーズにとって、もうひとつの大きなアドバンテージとなるはずである。監督の仕事ぶりも分析しなければいけないが、大岩剛監督は優秀な監督であると私は信じている。

 私が何よりもやりたいことは、選手やコーチ、すべてのスタッフに至るまで、鹿島のユニホームを着るとはどういうことかを理解させることだ。アントラーズは常に勝利し、戦い続けるチームだ。このユニホームに袖を通す者はその伝統を守り、最後まで勝利を目指す義務がある。チームの誇りを守る義務がある。

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